いにしえの下総の豪族・千葉氏ゆかりの旧跡や風景が美しい名所を走ろう
ワタシの地元・千葉市は海あり、山あり。まさに首都圏の田舎(笑)。
千葉市内の道は、ちょっと街中に入ると風情があってけっこう面白い。狭い道の両端には畑や林が広がっていたり。
小高い山にある名所や旧跡への道は、けっこうアップダウンがあってカーブもキツかったり。
なので、原付二種の愛車「ホンダ・グロム」で楽しんでます。
そして千葉市は歴史の街。なにしろ市の名前の由来が「千葉氏」ですから。
千葉氏は平安〜戦国時代まで、当時は「下総(しもうさ)」と呼ばれた千葉を領地とした有力豪族で守護大名。
だから市内には千葉氏ゆかりの名所や旧跡がたくさん。ほかにも歴史を感じて風景も楽しめるスポットもあるんです。だから、
「千葉市って歴史的な名所が多いって聞くので、ツーリングで行ってみたい」
「千葉市の歴史が分かって風景もキレイなスポットを教えて!」
そんな声がたくさん上がっているんです。
この記事では、千葉市の歴史が感じられて美しい風景も楽しめる名所・旧跡で、
- 亥鼻城(いのはなじょう)
- 千葉寺(せんようじ)
- 千葉公園
上記の3つのスポットについて紹介&解説します。
この記事を読めば、千葉市内の歴史を感じられて風景も楽しめるツーリングスポットがよく分かります。
そして実際に、自分の愛車でスポットまでの道を走りたくなりますよ。
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千葉市の名前の由来となった千葉氏とは?
千葉氏は第50代桓武天皇の子孫である桓武平氏の一族。
平安時代の武士、平常兼が下総国千葉荘(現在の千葉市中央区)に住み「千葉大介(おおすけ)」と称したのが起源だそうです。
さらに、常兼の子である常重が下総権介に任じられ「千葉介」と名乗って以降、その子孫も「千葉介」と名乗るようになりました。
常兼から始まった千葉氏は時代を重ねるごとに千葉荘を本拠地とする豪族から守護大名、戦国大名へと成長していきました。
千葉氏の中で、最も有名なのは第3代当主の常胤(つねたね)じゃないでしょうか。
源氏の棟梁・源頼朝が伊豆で平氏に対して挙兵し、石橋山の戦いに敗れて対岸の安房国へ逃亡。
頼朝から協力を求められた常胤は加勢し、平氏討伐で活躍。鎌倉幕府が成立してからは下総の守護として君臨しました。
戦国時代の頃は小田原の北条氏の傘下にありましたが、豊臣秀吉の小田原攻めで北条氏が滅亡するとともに所領を没収されました。
ただ千葉一族は奥州(今の東北)でも精力を誇っていました。
常胤の次男で下総国相馬郡の領主・師常が奥州に所領を得て移住。江戸時代には子孫の利胤が相馬中村藩の初代藩主に。
その後も明治維新をへて華族に列するなど、現代でも千葉一族は続いているそうです。
千葉市によると、1126(大治元)年6月1日に常重が現在の千葉市中央区付近を本拠地として「千葉氏」を名乗ったことが千葉の始まり。
だから6月1日を「千葉開府の日」と位置付けています。
ここからは千葉氏ゆかりの旧跡、歴史が感じられて風景も美しい名所を1つずつ紹介&解説していきます。
1.亥鼻城(いのはなじょう)
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亥鼻城と千葉常胤の像 |
★下総国の守護大名の本城
亥鼻(いのはな)城は、別名「千葉城」。千葉市中央区亥鼻1−6にある歴史公園「亥鼻公園」の中にあります。
この「亥鼻」という土地は、前述した千葉氏の本拠地があったところ。
千葉常重が1126(大治元)年に築城した亥鼻城の跡地で、1959(昭和34)年に千葉市立郷土博物館として誕生。
建物は4層5階の天守閣の形をしていて、小田原城と福島・会津若松城を参考に築造されたそう。
なので「亥鼻城」「千葉城」の名で千葉市民に親しまれているんです。
亥鼻の丘の頂上に立つ白壁の模擬天守がキレイで、晴れた日に丘に登って天守を仰ぐとウットリするほど。
郷土博物館では、千葉氏の資料や亥鼻公園周辺から出土した遺物などを展示。
千葉氏の事績や歴史などが楽しめる内容になっています。
ただ残念なのは、現在(2025年1月時点)は展示リニューアル中なこと。
作業は2025年10月末まで続くため、入館はしばらくお預けとなっています(苦笑)。
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春には桜まつりが開催されます |
★約90本のソメイヨシノ
亥鼻城は平山城で、亥鼻山の頂上にあります。なのでお城に行くには坂道を上っていくことになります。
坂道は1車線でちょっと狭いけど、グロムで上っていくとメチャ楽しい。冒険しているようでワクワク感があります。
坂道を上っている途中で亥鼻城の天守閣が見えてきて、「オオッ!」と声が出るほど。
駐車場は亥鼻城の背中の位置にあって、無料で止められるのがありがたい。
駐車場からちょっと坂になっている小道を城を眺めながら歩いていくと、白い城壁が美しい博物館入り口へ。
お城の周囲は公園になっていて散策が可能。ところどころから千葉市内が一望できて見晴らしは最高!
思わず歩みを止めて、いっぷくしながら眺望を楽しんじゃってます。
散策路は丘の上なのでアップダウンあり。ひと汗かくので、オッサンのワタシにはいい運動になるんです。
何よりも圧巻なのは桜の木。公園内にはソメイヨシノが約90本あって、春の開花時期は美しいのなんの!
そして毎春「桜まつり」が開催されて、夜には提灯やライトアップで夜桜が楽しめます。
写真は初冬の時期なので少々寂しい感じですが、春になったら天守閣の下で咲き乱れる桜の写真を紹介したいと思ってます。
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お城のそばにある「いのはな亭」 |
★小腹が空いたら茶店でいっぷく
公園の散策に疲れたら、お城の入り口そばにある茶室&茶店の「いのはな亭」でいっぷく。
茶室は待ち合いから腰をかがめて入る「躙口(にじりぐち)」がある本格派。和室にはお湯を沸かす「炉」も切っています。
いのはな亭周辺は日本庭園になっていて、紅梅、ツバキ、萩など四季折々の美しい木々が楽しめます。
集会所にもなっていて、時おり茶会や句会などが開かれるなど市民に親しまれているそうです。
普通に利用できる茶店では、本格的なお茶や甘酒などが楽しめます。
名物の「いのはな団子」など和菓子もそろっていて、訪れる人に大人気。
小腹がすいた人も大丈夫。おにぎりに豚汁がついたセットもあるので、ガッツリ腹ごしらえもできますよ。
2.千葉寺(せんようじ)
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千葉寺と大イチョウ |
★千葉最古の寺院
千葉寺(せんようじ)は千葉市中央区千葉寺町161にある、真言宗豊山派の寺院です。
創建は奈良時代。709(和銅2年)年に民衆に仏教を広めるため東国を巡っていた僧・行基が当地を訪問し、十一面観音を安置したことが起源。
国家的に仏教を広めようとしていた第45代聖武天皇が命じたことで、「千葉寺」と呼ばれています。
平安時代には千葉氏の居城「亥鼻城」に近いことから、千葉氏の祈願所に。
境内には千葉氏が守護神として信仰していた瀧蔵神社(ご祭神は海津見尊、海の神さま)があります。
関東の1都6県にまたがる「坂東三十三観音」の第29番札所となっています。
真言宗のお寺だけに、境内には弘法大師・空海をまつる大師堂などがあります。
第二次世界大戦の空襲で消失しましたが、1976(昭和51)年に再建。市民に「ちばでら」として親しまれています。
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奈良時代から生きている大イチョウ |
★大イチョウの壮大さに感動
千葉寺は亥鼻城から南東へ約2キロの位置にあります。千葉寺の周辺が小高いところにあり、お寺までの道は狭い1車線の上り道。
「どこかなあ?」と探しつつ走っていると、住宅街の中に正門(仁王門)が見えてきます。
ただ駐車場への道が分かりづらい。正門そばにある観光バス用駐車場の横に路地があり、そこから駐車場へ向かいます。
駐車場はちょうど本堂の裏手にあって、お寺の墓場に面しています。駐車スペースは砂利だけど広くて無料。バイクもOKです。
境内に入ると目を引かれるのが大イチョウ。やはり709年に行基がもたらしたと伝えられています。
高さは約30メートル。幹の太さは目通り8メートル。めっちゃデカい!
神奈川・鎌倉の鶴岡八幡宮の名物で、鎌倉幕府の第3代将軍・源実朝を暗殺するため公暁が隠れた大イチョウより大きいそう。
秋は黄色く染まったイチョウの葉でおおわれ、境内が黄色に染まる風景が美しいんです。
上の写真はやはり初冬のため葉は落ちてしまってますが、幹の太さにビックリ。
境内は厳粛だけど穏やかな雰囲気に包まれていて、いつまでもたたずんで本堂と大イチョウを眺めてしまいます。
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千葉寺の本堂 |
★千葉神社もオススメ
亥鼻城と同様に、千葉寺までの道は上り道なのでバイクで走っているとメチャ楽しい。
グロムのギアを3速に入れて、アクセルを回してグワーッと上がっていく。
街中の狭い道を走り上るので、視界は狭い感じ。走っているとちょっとした冒険気分でワクワクしてきます。
そして千葉寺からさらに南東へ2キロほど走ると、千葉神社(千葉市中央区院内1ー16ー1)があります。
こちらは創建が1000(長保2)年で、千葉氏の守護神・妙見さま(北極星、天之御中主神)がご祭神。
千葉氏の祖とされる千葉忠常が伽藍を整備したと伝わっています。
千葉神社は、八方よけや子育てにご利益があるとされています。
さらには恋愛成就のパワースポットとしても人気で、オカルト雑誌「ムー」などのメディアでも紹介されています。
亥鼻城〜千葉寺〜千葉神社の界隈は、バイク散歩にはメチャうってつけ。
道が狭くてアップダウンが多いので、グロムのような原付二種のバイクで走るのはホント楽しいですよ!
3.千葉公園
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千葉公園の綿打池 |
★四季折々の花が楽しめる映えスポット
千葉公園は千葉市中央区弁天3丁目1にある総合公園です。
戦前に鉄道第一連隊があったところで、この跡地を整備して1946(昭和21)年に開園されました。
公園の広さは実に16ヘクタール(東京ドームなら約3・24個分)。めっちゃ広いのでウォーキングには最適です。
公園内には茶室や展示室、レストランやプール、競輪場や体育館などがあって、まさに総合公園。
緑もたくさん。春は660本のソメイヨシノが咲き誇り、夏は牡丹や大賀ハス、秋は彼岸花がめっちゃキレイ。
写真は初冬ですが、公園内の木々が色づいて散歩にはうってつけ。ステキな風景が楽しめるスポットです。
駐車場は1時間300円(千葉公園第2駐車場)。とても広いので余裕でとめられます。
また競輪場そばにバイクと自転車の無料駐輪スペースもあり。ワタシはグロムをとめて、公園内へ歩いていっています。
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蓮華亭でちょっといっぷく |
★古代ハスの鑑賞池
千葉公園は戦後に開園されましたが、古代から続く〝歴史〟を楽しめるスポットでもあるんです。
公園の南側に位置する綿打池にある「大賀ハス」は、2000年以上前のハスの実が発芽、開花したモノなんです。
1951(昭和26)年に千葉・花見川区の東京大学検見川総合運動場にある落合遺跡(縄文期)でハスの実が発掘。
植物学者・大賀一郎さんが発芽させ、開花にも成功しました。
2000年の眠りから目覚めたハスは国内各地に根分けされました。その1つが千葉公園の綿打池でも生きていて、千葉の名物に。
綿打池の面積は1万3800平方メートル。周囲は600メートルの周回コースになっていて散歩に最適。
ボートも貸し出していて、千葉市内の公園では唯一ボートに乗れるそうです。
大賀ハスの見どころは、6月中旬から7月上旬にかけて。薄紅色に色づいた古代ハスを楽しめます。
池には大賀ハスを鑑賞しながらお茶や軽食を楽しめる「蓮華亭」もあって、古代ハスの資料も展示されています。
池のボート乗り場に併設されている「カフェ・ハーモニー」でも、ふわとろ卵のオムライスや野菜カレーなど多彩なメニューが楽しめます。
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「芝庭」のパンプトラック |
★新装オープン「芝庭」
千葉公園の東側、千葉都市モノレール「千葉公園駅」側にある「芝庭」は2024 年4月にオープンしたアクティビティエリアです。
ここがめっちゃ広くて気持ちいい! 名前の通り、青い芝が広がっています。
遊んだり運動したりできるのはもちろん、芝の上にゴロンと寝転ぶと目には青い空が飛び込んできます。
「芝庭」は公園内でも小高いところにあるので、空をさえぎる無粋なモノはなし。のびのびとくつろげるんです。
「芝庭」内にはカフェもあって、おいしいパンが味わえる「パンとエスプレッソと千葉公園」が大人気。
またイノシシ肉などジビエが楽しめる「Outdoor Terrace LOTUS」や、軽食が食べられる「CHIBA TERRASE」なども。
「CHIBA TERRASE」に併設されている「INSECT PARK」はアスレチックなど子どもでも楽しめるアクティビティがたくさん。
「PITS6 PUMPTRACK CHIBA」は、自転車やスケボーなどで凹凸のあるコース「パンプトラック」を走ることができます。
併設されている「CROSS」で予約(043・331・6678)や利用受付ができます。
こちらでバイク(自転車)のレンタルもできるんです。
「芝庭」近くに千葉公園第2駐車場があるので、こちらにバイクをとめて施設に行くことができますよ。
まとめ・原付二種にぴったりのツーリングスポットを楽しもう
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千葉公園内の競輪場にある駐輪スペースで |
ここまで、千葉市内の歴史を感じられて風景も楽しめるツーリングスポットについて、紹介してきました。
そして、実際にワタシが愛車・グロムで千葉市の田舎道を楽しみながら訪れている名所や旧跡で、
- 亥鼻城(いのはなじょう)
- 千葉寺(せんようじ)
- 千葉公園
上記の3つのスポットについて紹介&解説してきました。
千葉市は歴史の街。かつて「下総」と呼ばれた千葉の有力豪族で守護大名「千葉氏」が、市の名前の由来になっています。
そのため市内には千葉氏ゆかりの名所や旧跡、古代の歴史を感じて風景も楽しめるスポットもたくさん。
だからこの記事を読んで、
「千葉市って歴史的な名所が多いって聞くので、ツーリングで行ってみたい」
「千葉市の歴史が分かって風景もキレイなスポットを教えて!」
なんて方は、上記の3スポットの歴史や風景の魅力が分かったと思います。
紹介した3スポットのほかにも、千葉市内には魅力的な名所・旧跡がたくさんあります。
ただ市内には小高い山や丘も多くて、そこに向かう道も狭くてアップダウンがちょっと激しい。
そんな道に向いているのがバイク。特に小回りが効いて小ぢから(トルク)もある原付二種はベストマッチ!
原付二種を愛車にしている方は、ぜひこの記事で紹介した3スポットを訪れてみてください。
ツーリングを楽しみつつ、歴史や風景もたんのうできますよ!
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