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バイクリターンして選んだエイプ50 |
数十年ぶりに戻ったバイクの環境は激変していた
でも忙しい日々は落ち着き、職場や世間のしがらみもやわらいでくる50歳代のオッサン。高齢者世代。
自分の時間を持つことができはじめて、再びバイク愛が燃え上がって復活。
バイクに再びまたがる「リターンライダー」や、「自分もまた乗ってみようかな」と検討している人が増えています。
また普通二輪(中型)や大型の免許を持っているけど、バイクに乗るのは超久しぶりで不安がある。
だから原付一種のミッション(リターン式ギア付き)からリスタート、という方もいるようです。
でもウン十年ぶりの復帰だけに悩みや不安がわき上がってくる。
「昔の原付ミッションしか分からない。今はどんな感じになんだろう?」
「原付ミッションって新車はあるの? 今でもバイク店で買えるの?」
「バイクの交通ルールは変わってるの? 原付は二段階右折するらしいけど、やったことがなくて怖い…」
そんな声がたくさん。実は、ワタシも不安だらけだった1人なんです。
この記事では、原付一種のミッションでリターンライダーを検討している方が知っておきたい基礎知識について紹介。
- 令和の原付一種ミッション事情
- バイク探しはインターネット情報サイトが主流
- 人気車は常に盗難の危機にさらされている
- 原付一種をめぐる交通ルールも厳しくなっている
上記の4つの基礎知識についてくわしく解説していきます。お読みになれば不安や悩みはバッチリ解消!
「よし!原付から初めてみるか!!」とヤル気と闘志が燃え上がりますよ。
バイク環境と情報の複雑さや多さに戸惑うばかり
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バイクの前にはパノラマの景色が広がるんです |
ワタシは「オーバー50」の高齢者、正真正銘のおっさん。もう少したてばジッチャンです(苦笑)。
子育てがひと段落して、仕事もゆっくりやろうかと自由な時間を持てるようになってきました。
そんな時、アタマをよぎったのがバイク。「また乗りたいな」と。
実はワタシ、大学浪人〜大学時代に中古の原付一種のミッション車に乗っていました。
ホンダの「MBー5」。2ストロークのスポーツタイプ。
当時も制限速度は30キロでしたが、4〜5速シフトで50キロくらい出たので楽しんでいました(時効でお願いします)。
でも整備不良で廃車。次に乗ったスクーターのホンダ「DJー1」が盗まれ…。悲しくて悔しくて「もうバイクはイヤだ」。
さらに就職して家庭ができて、子育てして…。ウン十年ほどバイクから遠ざかってました。
★令和の原付事情は厳しかった
そして再びバイク愛が再燃。どうせなら大きいサイズに挑戦しようかと思いつつ、「まず原付からリスタートして慣らそうか」。
そんなワケで新相棒の原付一種ミッションを物色して購入したんですが、その過程では驚くことばかり。それが記事で紹介する、
- 令和の原付一種ミッション事情
- バイク探しはインターネット情報サイトが主流
- 人気車は常に盗難の危機にさらされている
- 原付一種をめぐる交通ルールも厳しくなっている
上記の4点。ワタシ以外にも原付一種でのリスタートを考えている人が多くて、上の4点が不安&検討要素になっているよう。
ここからは「もう一度バイクに乗る前に」知っておきたい4つの基礎知識について、1つずつ紹介&解説していきます。
1.令和の原付一種ミッション事情
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50CCのミッション車は絶滅寸前 |
★滅亡の道を進んでいる原付一種ミッション
ウン十年ぶりにバイクのリスタートを決意。まずは「どんな原付ミッションが流行ってるのかな?」と調べたらビックリ!
2023年9月時点で、バイクメーカーで発売している原付ミッションの現行車=新車はゼロ。
厳密には排気量50CC未満の「原付一種」で、リターン式のギアシフトを採用したスポーツバイクがゼロなんです。
ただ、ホンダのスーパーカブなどロータリー式ギアシフトのビジネスタイプは健在です。
ロータリー式は「ニュートラル〜1速〜2速〜3速〜ニュートラル」と循環するタイプ。ビジネスユースでは使いやすい型です。
リターン式は、ニュートラルからシフトペダルを踏んで1速→シフトペダルを一気に上げて2速→3速→4速→5速。
ロータリー式と比べるとギアシフトに手間がかかるけど、自分でバイクを動かしている感じがたまらない。
そんな楽しさを味わえる原付一種のミッションの現行車が、まったく売られていないんです。
★背景は世界的な排ガス規制
「一般社団法人 日本自動車会議所」によると、原付一種は身近な足として1980年には年間200万台を販売。
でも30キロの速度制限など制約が多いことが嫌われ、2021年には年間13万台にまで激減しているそうです。
さらに地球規模の環境破壊に対応するため、世界的に排ガス規制が行われています。
日本でも1966(昭和41)年からスタート。これまでずっと規制が強化されてきました。
バイクでは50CCを除く小(原付二種)・中・大型車に対して、各メーカーが規制の度に対応して販売を継続しています。
一方で50CC。市場規模が小さい。というより、ほぼ日本だけというガラパゴス状態。
製造して売っても大きな利益にならない。わざわざお金をかけて規制をクリアした車種を販売してもウマ味はない。
さらにミッション車は製造代がかさむので、大きな商いはできない。そうした事情があったようです。
そして2017年あたりを境に、ホンダのモンキーなど人気の原付一種ミッション車は生産を終了。
例外として競技用車が生産・販売されていますが、公道では走れません。
現在では新車のラインナップには、スクーターやスーパーカブなどが並ぶ状態になっています。
★2025年に現行の原付一種はなくなる⁉︎
2023年9月時点で、各バイクメーカーが発表している原付一種の現行車(新車)のラインナップはスクーターが主体。
スクーターにしても各社が販売している現行車の種類は、
- ホンダ 「ジョルノ」「タクト」「Dunk」「ベンリィ(ほかプロなど)」「ジャイロX(ほかキャノピーなど)」
- スズキ 「アドレスV50」「レッツ(ほかバスケット)」
- ヤマハ 「ジョグ」「ビーノ」「ギア」
と少なめな感じ。「ジョグ」「ビーノ」は2018年からホンダが製造しヤマハが販売するスタイル。
一方でホンダ「ベンリィe」やヤマハ「E01」など、各社は電動バイクの生産を増強中。ガソリン車は減少の一途です。
理由は前述した排ガス規制とこれに対応するコスト、費用の高さ。
2022年の規制では、原付一種で対応すれば現在の市場相場の価格を軽くオーバー。そのため3年の猶予が与えられました。
★「新原付一種」案に原付ミッションは?
回答期限の2025年10月に向けて、各メーカーなど関係団体から浮上したのが車両区分を見直しての「新原付一種」案。
世界的な規制をクリアしている125CC(原付二種)のエンジンを使って、最高出力を約5・4馬力に抑える。
出力を抑えることで速度も現行の原付一種並に抑えられるという案を、国に申し入れているんです(後述)。
さらにガソリン車から電動型に完全スイッチした「電動型原付一種」の案も出ています。
「新原付一種」案の主な対象は、スクーターやビジネスタイプ。
リターン式ミッション車は、ホンダのCB125Rが50CCレベルにパワーダウンされて登場する情報があります。
そうなると「どうしても原付ミッションに乗りたい」という方が取るべき方法は、
- 2025年まで待って「新原付一種」を購入する。
- 現在は125CCがグローバル。各社が生産・販売に注力している原付二種のスポーツミッション車を購入する。
- バイク販売店で中古の原付一種ミッション車を購入する。
この3つになります。
2.バイク探しは情報サイトが主流になっている
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グーバイクのホーム画面 |
★昔は雑誌、今はサイト
滅亡の道を進んでいる原付一種ミッションを購入するための3つの方法。
- 2025年まで待って「新原付一種」を購入する。
- 現在は125CCがグローバル。各社が生産・販売に注力している原付二種のスポーツミッション車を購入する。
- バイク販売店で中古の原付一種ミッション車を購入する。
1に関して小型自動二輪以上の免許をお持ちの方は、すぐに購入が可能です。
ただ原付一種免許(普通自動車免許)しかない方(ワタシ)は、新たに免許の取得が必要になります。
ワタシは原付一種のミッションでリスタート。そしてクラスアップを検討しているので、その練習を兼ねて中古を買うことに決めました。
かつてワタシが原付に乗っていたころ。欲しい車両を探すのはバイク情報雑誌が主流でした。
新車情報や人気車のインプレッションレポートが満載。その上、自分が住んでいる地域のバイク店の広告も多く掲載。
そのバイク店にある在庫車種の情報も乗っていて、購入したいバイクを決めてお店に連絡したものです。
今はインターネットの情報サイトがたくさんあって、めっちゃ便利。
大手バイク販売チェーンから街のバイク店さんまで。各店の情報がたくさん寄せられていて、欲しい車種を探すことができます。
★検索条件を打ち込んで欲しいバイク候補をチェック
バイク販売店の情報が集まっているサイトはたくさんあります。
例えばイエローハットが運営する「バイク館」や「バイク王」など大手販売チェーンが公開しているホームページ。
さらに「グーバイク」「バイクブロス」「バイクセンサー」など前述の大手チェーンや全国の販売店情報を集めたサイト。
各サイトにはそれぞれ特徴がありますが、共通しているのは条件を絞って車両を検索できること。
- 購入を検討しているバイクのメーカー名
- 排気量(50CCから大型まで)
- スポーツ・スクーターなどバイクのタイプの種類
- 新車か中古車か
- 自分が住んでいる地域
- 購入するための予算額
検索条件の欄に表示されている上記の項目にチェックを入れて検索すると、欲しい情報がズラリと並ぶんです。
★バイクの動画・写真が豊富で気になる車種の状態が分かる
ズラリと並んだ検索結果の中から、気になるバイク(販売店)をクリックすると詳細ページにジャンプします。
詳細ページでは、気になるバイクの情報がズラリ。
- 本体価格と整備代などが含まれた乗り出し(売り出し)価格
- バイクの年式・型
- バイクの走行距離やオプション(改造)パーツの有無
- 自賠責保険の有無
- 購入後の保証や点検などの有無
といったところ。バイクの写真も豊富に掲載。各方向から車体を撮影しているので、車両状態が大まかに分かるんです。
さらに動画もアップしている車両もある。車体の外観はもちろんエンジンをかけた状況や音を聞くことができる。
さらにヘッドライトやテールランプの点灯状況も画面で確認できます。
雑誌では活字や写真での情報に限られますが、情報サイトでは動画や写真でバイクの状態が分かるのがうれしいポイント。
ホント便利な世の中になったものです。
★メールで見積もりを請求、実車確認へ
情報サイトの場合、気になったバイクが見つかったらサイトを通じて販売店にアプローチするのが基本。
メールで見積もりを請求できるほか、希望日を伝えて店頭で実車確認をすることもできます。
販売店での確認の際に気をつけたいのが新型コロナの感染対策。
2023年5月8日から新型コロナが「5類感染症」に区分され、感染対策は個人の判断になりました。
各店舗で感染対策をとっていて、バイクが屋外に展示されている店では予約などが不必要なケースがあります。
屋内の場合、人数制限を継続している店舗もあるようです。訪問する際には店側に確認することをお勧めします。
インターネットでバイクの情報や状態も調べられる便利な世の中ですが、落とし穴もポッカリ開いています。
それは販売店。ワタシもネットなどで情報を集めて買いたいバイク候補を選び、販売店で実車を確認してきました。
お店の説明はホント、参考になりました。でもワタシのバイク知識や質問が甘かったりして、販売店側のホンネが見抜けない。
実車で気になる点が出てきて、いろいろデータを調べたら販売店側が黙っていたり隠していた事実が判明。
かなり不誠実なお店があるんです。その見抜き方や誠実な販売店の探し方は、別の記事で改めて紹介する予定です。
3.人気車は常に盗難の危機にさらされている
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モンキーはプレミア車に |
★「モンキー」「ゴリラ」の中古車が大人気
ワタシが購入しようと思っていたバイクは「4ミニ」。4ストロークのミニスポーツタイプでした。
若いころの愛車はホンダ「MBー5」と前述しましたが、その直前に所有したバイクがありました。
親戚から「乗っていないから」と譲られたヤツ。メーカー名は覚えていません。ただ、めっちゃ小さい。
外観はホンダの人気車だった「モンキー」か「ゴリラ」。小さくて乗りにくかったし、スピードも出なかった。
何より古くてボロボロだったので「MBー5」に乗り換えました。
今振り返ると、マジでもったいない! だって「モンキー」や「ゴリラ」は、いまや幻の人気車なんですから。
2017年あたりで生産が終了し新車はなし。原付二種で生産され復活しているけど、やはりこの2台は「50CC」「ミニバイク」の象徴。
この記事を読んでいる方にも「乗ってみたい」と検討しているかもしれません。
★人気車ゆえに価格高騰が止まらない
遠くに行ってしまったモノが急に欲しくなる。人の悲しさと愚かしさ。さっそく「グーバイク」などで物色したら、トンデモない状況!
長く人気を誇る車種だけあって球数が少ない。だから値段も高くて沸騰状態。
年式が古くて状態があまり良くない車種でも30万円以上。走行距離が少ないなど状態が良好なモノは80万円超!
「原付で30万円以上もお金をかけるのは、どうなの⁉️」。さすがに手が出ない。
そこで候補に「モンキー」より車格がひと回り大きいバイクを追加。ホンダ「エイプ50」とヤマハの「YBー1」などです。
「エイプ」は「モンキー」の兄弟車で2017年まで生産。比較的に球数が多い。
ただ相場は20万円〜30万円。決して安くはありません。
メルカリなどオークションサイトではリーズナブルな値段で売られていたりするけど、車両の状態は不透明。
不動車だったり修理やパーツ交換が必要だったり。整備の知識や腕がないとめっちゃ厳しいです。
★人気中古車ゆえに盗難車両でもトップ級
原付ミッションの中古市場で超人気車となっている「モンキー」&「ゴリラ」。
市場での在庫はあるけど球数は少なくて高い。理由は「観賞用」だとか。
ワタシが訪問した販売店さんによると、「モンキー」や「ゴリラ」は乗るとなると小さくて走りにくい。
だから家の中に保管して「観賞用」として楽しんでいるオーナーさんがすごく多いそうです。
自宅で車体を眺めながら楽しむ。だから市場に出てこない。そして値段も高騰が続くーというスパイラルのようです。
市場に球数が少ないから、売ればもうかる。だから盗難も多いんです。
「モンキー」や「ゴリラ」は車格が小さくて、重量も約70キロ。成人男性と同じくらい。
だから車体だけにロックをしても、2人もいれば簡単に持ち上げて運び去ることが可能。
また上記の2台に限らず、原付一種のミッション車は生産が終了しているので需要が高い。
前述した「エイプ50」や、50CCでは珍しい本格的なアメリカンのホンダ「マグナ50」も盗人の間で人気車だとか。
盗難車は外国に売っぱらったり、オークションサイトなどで実車のまま出品したり。バラしてパーツごとに売ったり。
生産していないので、バイクを修理したい人にとっては貴重な「純正パーツ」として需要があるんですね。
★盗難防止対策はどうすればいいの?
ワタシも若いころに「DJー1」を盗まれた経験があり、ホント腹立たしい。昔も今も最悪な人間がいるものです。
でも嘆いているだけじゃバイクには乗れない。守れない。それなら盗難防止対策はどうすればいいの?
愛車を購入する方やすでに手に入れた方にオススメしたい対策法は、
- 可能なら自宅の中か、ガレージがあれば中に保管する
- 外で保管する場合は、玄関近くなど明るくて不審者の侵入に気づく場所で
- 保管場所に鉄柱やコンクリ柱があれば太いクサリ・ワイヤー錠やU字ロックなどで直結する「地球ロック」を
- バイクカバーをかけて車種が分からないようにして隠す
- バイク専門の盗難保険に加入する
大まかに5点。とにかく必要なのは盗人にプレッシャーを与え「この家は無理だ」とあきらめさせること。
明るい場所での盗難行為は難しいこと。太いクサリを切断するのは造作ないらしいですが、時間がかかり気づかれるリスクがある。
また「地球ロック」は運び去られることを防ぐ効果がバッチリです。
そして盗難保険も充実しています。ワタシは「Zutto Ride」という保険会社の盗難保険に加入中。
排気量や補償額、加入期間ごとに値段を設定。ワタシは「50CC」&1年の加入期間で1万2700円のプランに加入。
盗難された場合、自己負担額の5%を抜いた金額で上限30万円の補償額が支払われます。
またプランにはパーツ盗難やかぎ穴へのいたずらなどの補償も含まれています。
月割りにすると、1カ月で1200円超という感じ。販売店でも加入することができるので、ホントオススメです。
4.原付一種をめぐる交通ルールも厳しくなっている
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50CCバイカーが最も不安な二段階右折 |
原付(一種)ライフに復帰もしくは再開しようという人にとって、最も不安に感じているのは「二段階右折」だと思います。
「昔はなかったのに面倒だな。ちゃんとできるかな?」。そう考えちゃいますよね。
二段階右折が始まったのは1986(昭和61)年。それ以前は乗用車や普通二輪と同じように右折(小回り右折)ができました。
でも交差点で右折する原付が対向車と衝突する事故が多発したため、二段階右折が導入されたんです。
衝突事故の典型的なケースを2車線道路で説明します。
対向車線の右折レーンに乗用車が右折待ちで止まっている状況で、原付が右折します。
同時に対向車線の左レーンから乗用車が直進してくる場合、乗用車からは右折レーンの車が壁となって原付が見えないケースがある。
乗用車は見えていないまま直進し、右折してきた原付とドカン。そんなケースが多かったようです。
★二段階右折のケースがややこしすぎる
二段階右折をしなくちゃいけないのは、基本的に3車線以上の大きな交差点。そしてやり方は、
- 原付は一番左のレーンを、右ウインカーを点灯させて直進。
- 交差点を渡り終わったら、車体の向きを右折方向に変えつつ横断歩道の前で停止。
- ウインカーを消して、信号が青になったら直進する。
ざっと、こんな感じ。実際にやってみれば簡単ですが、交差点にはいろんなケースがあってややこしい。例えば、
- 3車線以上でも「二段階右折禁止」の標識があれば、車や普通二輪と同じように右折レーンから小回り右折する。
- 3車線以上でも信号がなかったり、警官が手信号で交通整理をしている場合は小回り右折する。
標識を見逃したらメチャ危ない! もっとややこしい状況もあります。
- 3車線以上の道路で走っているレーンが左折専用だったらどうすればいいのか?
- 3車線以上でT字路の交差点の場合、どう右折すればいいのか?
1の答えは「左折専用レーンをそのまま直進して二段階右折する」。
2の正解は「進行するT字路の先に待機スペースがあれば二段階右折する。交差点の待機スペースで信号が変わるのを待つ」。
ただ待機スペースがないT字路もあって、その場合は右折レーンから小回り右折します。
でも、土地勘がない道路ではT字路の待機スペースの有無なんか分かりません。
要するに、実際の道路事情と交通法規があっていない。メチャ危険で怖いんです。
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今の道路は50CCには怖すぎる |
★30キロの制限速度は怖すぎる
実情にあっていないといえば、原付一種の制限速度。こちらも危険です。
1950(昭和30)年に原付一種・二種の区分ができた際、一種の制限速度は30キロに定められたそうです。
60年以上が経過した今も、制限速度はずっと変わっていません。
車体が小さく軽いだけにスピードを出しすぎると危険という判断からでしょう。
でも、60年以上の間に道路を走る車の事情は激変。車自体が増え続ける上に、乗用車の加速性能は進化し続けている。
道幅や路肩が狭い状況で、原付一種は左端を走らなくちゃいけない。車側としては狭い道路でスピードの遅い原付は邪魔モノ。
横の車間を空けて追い抜いてくれるドライバーもいれば、わざとスレスレを通って抜いていく車もある。
後ろから、あおり運転でプレッシャーをかけるドライバーも少なからずいます。
車の流れに遅れない程度の制限速度に引き上げてほしいところですが、そんな動きはありません。
二段階右折にしろ、制限速度にしろ「イヤなら原付一種に乗るな」といわんばかりの〝しばり〟に感じます。
★2025年の「新原付一種」案でも現状のまま ⁉️
2025年の新排ガス規制をクリアするために、業界側が導入を目指している車両区分の見直し「新原付一種」案。
業界側としては、最盛期の生産台数までは戻らなくても国内では「原付一種」は売れ筋の商品。完全撤退はできない。
だから原付二種(125CC)の出力を抑えたエンジンを使い「新原付一種」として維持する狙いと前述しました。
2023年9月7日、警察庁が原付50CCの区分見直しを検討していることを明らかにしました。
どうやら125CCエンジンをパワーダウンする「新原付一種」でほぼ確定のようです。
一方で、原付一種の愛好者から「エンジンが125CCなんだから、二段階右折がなくなって制限速度も引き上げられるかも?」。
そんな期待の声が上がっています。でも「原付一種」への待遇は変わらないーというのがもっぱらの見方です。
125CCのエンジンといっても、出力を抑えたモノ。あくまでも「原付一種」。
だから二段階右折や30キロの制限速度も継続される方向のようです。
★それでも原付一種のミッションが好き
ここまで説明した通り、原付一種をめぐる事情や背景は「厳しい」の一言に尽きます。
生産すらされていないリターン式のミッション車に至っては、見向きもされていない状況です。
でも手軽に乗ることができて、スポーツバイクの走りが楽しめるミッション車の人気は今後も続くはず。
中古市場でのミッション車の人気の高さや価格の高騰ぶりをみれば、需要は継続すると思います。
ワタシは「原付一種からリターンライダーとして楽しもう」という考え。だから中古のミッション車で走りを楽しんでいます。
走りを楽しむために、現在の交通ルールや道路事情に適応することも努力中。
- 公道では「キープレフト」(道路の左端走行)。車が追い越しをしやすくする。
- 目的地にはなるべく交通量の少ない道を選んで向かう。
といった感じ。幅の狭い道で車が追い抜こうとしている場合は、道路の左端の状況を確認しながら走っています。
道路の左端は「路側帯」と「路肩」の2種類に区別されています。
「路側帯」は道路の左側に歩道がない場合、歩道となるスペース。原則的にバイクの走行はダメ。
「路肩」は左に歩道がある場合で、バイクの走行は可能。だから「路肩」であることを確認して走っています。
信号待ちや渋滞で車が並んでいる場合は左端からすり抜けずに列の中に入って、列が動き出した時に左端を走行しています。
列の左横を走り抜け(すり抜け)て先頭の車の前に出ると、追い越し違反になるんです。
こうしたことを踏まえながら走っても、スピードが遅い原付一種でも、やっぱりバイクは楽しいんです。
まとめ・バイクや交通事情に適応してリターンライダーを楽しもう
ここまで原付一種ミッションでリターンライダーを検討している方が知っておきたい基礎知識について、
- 令和の原付一種ミッション事情
- バイク探しはインターネット情報サイトが主流
- 人気車は常に盗難の危機にさらされている
- 原付一種をめぐる交通ルールも厳しくなっている
上記の4点について紹介&解説してきました。
「昔の原付ミッションしか分からない。今はどんな感じになんだろう?」
「原付ミッションって新車はあるの? 今でもバイク店で買えるの?」
「バイクの交通ルールは変わってるの? 原付は二段階右折するらしいけど、やったことがなくて怖い…」
そう悩みつつ久しぶりのバイクライフへの復帰を目指す方は、記事を読んで不安や悩みがバッチリ解消!
現在の原付一種をめぐる事情も分かって「よし!原付から初めてみるか!!」とヤル気と闘志が燃え上がったと思います。
ただ「原付一種はややこしくて面倒だな」という人は、小型二輪以上の免許があればそちらでの復帰をオススメします。
特に125CC未満の原付二種は重量が軽くて扱いやすいのがポイント。
しかも世界的なトレンドで国内外メーカーからたくさんミッション車が発売中。
価格もリーズナブルで車検などの必要もなし。
任意保険も車の「ファミリーバイク特約」が使えて保険代が安い。
おっさん世代のリターンライダーには、体にも財布にも優しいバイクです。
当ブログでは原付一種のミッション車や原付二種の情報・話題も紹介しています。
ぜひご覧ください!
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